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執筆者の写真Ms. Smith

American Horror Story: Murder House



2011 ‧ Mystery ‧ 12 Episodes


主な出演者

Evan Peters

Lily Rabe

Sarah Paulso

Emma Roberts

Jessica Lange

Taissa Farmiga

Kathy Bates

他多数

 

今回は American Horror Story: Murder House についてです。


このドラマは衝撃中の衝撃でした。


シーズン2も怖かったし、4も怖かったし、そのほかも怖かったし…(ホテルはそんなに…小声)。

ストーリーとは別に、シーズンが進めば進むほど、役者の演技力の高さが恐ろしくって…。


ライアン・マーフィーの功績はGleeで同性愛に人権を与えただけではなく、American Horror Storyで、役者に希望を与えたと思っています。


これまでは、例えばあるひとつのドラマや映画で予想を上回る人気が出てしまうと、キャラが固定されてしまってその後の活動が不利になるんですね。

何をやっても、人気だった役がチラついてストーリーが入ってこないという。

それが嫌でわざと人気が出る(出そうな)作品のオファーは受けない役者もいるそうです。



有名どころでは、時代を代表するシットコム「フレンズ」はあのメガヒットによって、キャスト全員が一生食うには困らない収益を得たでしょうが、彼らは番組終了後の長い人生、その後にどんな役をしても「チャンドラー」や「レイチェル」が演技をしているというフィルターで見られます。

そんな映画でなくていいから、フレンズリバイバルをやってくれ、とか言われてしまうんです。

何十年も。


それって役者として生きたい人にとっては結構な重荷ではないでしょうか。

そして、ライアン・マーフィーはこのドラマ内において、出演する役者たちが当然心配したであろう、キャラの固定化に関するの悩みを見事に払拭しています。


本作を見た方ならもうご存知ですね。

このアメリカンホラーストーリーズは現在シーズン10で終わっていますが、シーズンごとに時代設定もストーリーもバラバラ、登場人物も違う、ただし役者は同じ人がいる。

というこれまでにないスタイルをとっています。

例えば、Evan Peters(エバン・ピーターズ)。1作目では鬱蒼としたサイコパスを演じていましたが、2作目では精神病棟に閉じ込められたまともな青年を演じました。

役柄によって表情や言い回しや目つきや声色や、そんなものを調整してきていて、そそります。

同じ役者を連続して起用して、視聴者がまたシーズン2でも同じ役柄が見れるという期待をしているところに、全然違う役柄をぶっこんで、前キャラを完全に浄化させるのです。


役者の演技力と骨のある脚本がないと絶対にできない危険な技であったはずです。

私の場合は、予備知識なしにシーズン2を見始めたので、エピソード1では「あ、違う役やるんだ」という少しの落胆と若干の違和感を感じましたが、エピソード2からはすでにエピソード1の衝撃的な役柄を忘れて魅入っていました。

 

筆者:Ms. Smith


高卒・TOEIC950・ 英検1級・イギリス暮らしの現在はおかげさまで英語の関するお仕事を細々としながら暮らしております。

子どものバイリンガル教育に関してのつぶやきも。

こちらでは英作文の添削の講師もさせていただいております。

英検1級対策にもおすすめです。



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